劇団態変

態変メルマガ e-imaju


メールマガジンNo.115



                ・・・‥‥‥劇団態変メールマガジン‥‥‥・・・
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■■   e-imaju                                                       2011/04/15|No.115 ■■
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       ・・‥ Web→ http://www.asahi-net.or.jp/~tj2m-snjy/ ‥・・

 私たちが韓国の地にいる間、拡大していった東日本大震災は、今も
なお被災された方たちの身体だけでなく心にも深い爪痕を刻み続けて
いるのでは、と思います。現地の皆様の無事を心から願っております。

 3月25日にファン・ウンド氏の故郷である固城での公演を終了し、
私たち劇団態変『ファン・ウンド潜伏記』韓国公演を大盛況のうちに
終了することが出来ました。この成功は、私たちの活動を支えてくだ
さった皆様のお陰です。誠にありがとうございました。

 今回のe-imajuでは、韓国公演のご報告と、劇団態変の次なる展開に
ついて、お報せいたします。
 
      ○TOPIC○     韓国公演 大盛況のうちに終了!
      ○DIARY○     固城公演観劇記         荒川諒也
      ○NEWS○     そして、更なる展開へ! 
 
 
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  ○TOPIC○      韓国公演 大盛況のうちに終了!      
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 『ファン・ウンド潜伏記』初演終了後、ファン・ウンド氏への公演
報告に金満里が固城へ赴いたことから始まりました、足掛け三年にわ
たる『ファン・ウンド潜伏記』韓国公演プロジェクトは、ソウルと固
城の三回の公演で総勢1000人近い観客を迎え、大盛況の内に一区
切りとなりました。
 ソウルでの公演は、ソウル新市街の中心にあり、韓国の伝統文化を
広く紹介し、マダン(広場)を模した張り出し舞台のあるKOUS劇場で
行なわれました。この定員約200席の会場に、初日は約160名、
二日目は更に観客数を伸ばし190名の方々に来ていただくことが出
来ました。
 KOUSの劇場担当者からも「KOUSにこれだけの大人数の観客が来るの
は珍しい」と言われる程で、特に初日の観客の反応は熱狂的なもので
した。終演後も大きな拍手が鳴り止まず、ホールを出る観客達は熱気
に満ちていました。
終演後、多くの方々から役者たちへ「こんな表現は観たことがない」
「頑張ってください!」と声がかけられ、携帯で写真を一緒に撮って
いくので身動きできないという、異例の嬉しい事態となっていました。
観客動員だけでなく、評価の面でも大成功だったと言えるのではない
でしょうか。
 
 東日本大地震の影響により、マスコミの取材はほとんど受けられな
い状況でしたが、公演前に行なったプレスコールには韓国の二大新聞
社の内の一つである東亜日報と、インターネットメディアのユニオン
プレスの二社が参加。韓国のテレビEBSからも取材が来ました。
 また、ワイドプロという映像製作会社のカメラマンの方が今回のツ
アー全体に渡って同行取材を行い、今回のみなず、10月の日本での
態変新作公演まで引き続き撮影を続け、3月韓国公演から10月新作
公演までの映像を一纏まりのドキュメンタリー作品として製作する予
定です。
 
 ファン・ウンドの帰郷という、本プロジェクトの大きな目的達成の
ひとつといえる固城公演では、会場の定員が343席でありながら、
約600人もの観客が詰め寄せ、一部の観客は座席がなく、会場に入
ることも出来ないという状態でした。客層も幅広く、お年寄りから若
者まで、多くの観客の皆さんの前で『ファン・ウンド潜伏記』を上演
することが出来ました。
 公演本番では、固城出身の舞踊家パク・キョンランさんがマダン劇
の場面にチェ・スンヒ役で舞い、葬送のシーンでは固城五広大の方々
がサンヨウ(固城五広大式の葬送の儀式)を行なってくださり、最後
のプンムルのシーンでは固城五広大の方々が楽団として出演し、態変
の役者たちを舞台上で共演するという、まさに韓国古典芸能と態変の
前衛的身体表現の融合がなされた公演でした。
 この固城公演で『ファン・ウンド潜伏記』の作品性の幅を最大限に
膨らませることが出来たのではないかと思います。観客の方々からも
熱烈な反応をいただき、終演後は、止まない雨のような拍手を受け、
大成功のなか今回の公演ツアーを締め括ることが出来ました。
 
・・・・・INFORMATON・・・・・・ 
 
■劇団態変韓国公演報告会のお知らせ
5月29日、十三のTheater Sevenで「劇団態変韓国公演を共に実現
する会」主催による、劇団態変韓国公演の報告会が行われます。
詳しい情報は、e-imajuでもお知らせしていきます。乞うご期待!
 
 
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  ○DIARY○      固城公演観劇記        荒川諒也
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 固城公演を観てきました。
僕は日本で黒子をしていますが、態変の公演自体は観たことがなく、
以前から公演を見てみたいと思っていました。それに『ファン・ウン
ド』は精華公演で黒子として参加をしていたこともあって、思い入れ
のある作品です。しかもこの韓国公演のために多くの方々が心血を注
いできたと思うと、行かずにはいられませんでした。
 そういうこともあって、開演直後からこみ上げてくるものがありま
した。
 固城での公演会場は一般の劇場ではなく市民体育館のホールのよう
なところで、十分に大きな会場でしたが、それでも観客全員が入りき
らず、立ち見の方もたくさんいました。
 これまで積み上げてきたモノの集大成と言える固城公園は、もちろ
ん素晴らしい物でした。
 開演まもない頃は、ざわざわと客席から話し声が聞こえ、落ち着か
ない雰囲気でしたが、場面がどんどん進行していくうちに、気がつけ
ば観客の注意は舞台に引きつけられ集中していくのがわかりました。
 
 すごい、すごいとは言葉では聞いていましたが、確かに韓国のエキ
ストラさんもいい演技をしていました。感情がそのまま動きとして表
れてる、そういうダイナミックな身体の感じは、自分の心に迫ってく
るものでした。そして日本の役者の演技も光っていました。とにかく
表情が素晴らしかったです。
黒子もそつなく行程をこなし、高校生たちが、少ない稽古回数でこな
したとは思えないほど無駄な動きも一切ありませんでした。
 固城公演では固城五広大との共演があり、葬送・マダン等のシーン
は、精華とは違うものとなりました。特にマダンでの盛り上がりは物
凄く、舞台も観客も文字通り熱狂の渦となりました。

この日の観客は小学生らしき方から年配の方まで、幅広い世代の方々
に観ていただくことができましたが、反応もよく、僕の周りではデジ
カメで撮影をしたり(本当はダメなんですが・・・)、舞台上の動き
に思わず声を出して反応する人が多かったです。
何度も大きな拍手があり、沢山の方に本当に楽しんでもらうことがで
きたと思います。
 劇場まで長い道のりでしたが、本当に行ってよかったと思います。
とても感動しました。 

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  ○NEWS○       そして、更なる展開へ!
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 劇団態変韓国公演は大盛況のうちに終了しましたが、観劇していた
だいた韓国の皆さんから「是非、態変の公演をまた見たい」という声
が上がっています。そして、固城公演で御一緒に舞台にあがらせてい
ただいた韓国古典舞踊家のパク・キョンランさんから「もう一度、韓
国で『ファン・ウンド潜伏記』を一緒にやりましょう!」という声を
かけていただきました。
 劇団態変としては、自分たちの公演が韓国で求められているという
ことに対して、「当然、受けて立つべし!」と次の展開へと動き出し
ています! 劇団態変韓国公演プロジェクト第二期の始動です!
次回の公演は今年の9月、韓国古典芸能にとって由緒正しい、メッカ
的な劇場である「南山国楽堂」で行われる予定です。
 
 ファン・ウンド氏の故郷、固城への帰還を大盛況のうちに果たした
『ファン・ウンド潜伏記』の次なる目的は、韓国で劇団態変の公演を
求めてくださっていることに最高の舞台でお応えすることはもちろん
のこと。今回の公演で韓国の障害者エキストラのみんなに播いた態変
の芸術の種を大輪の花として咲かせ、本来交じり合うことのない古典
芸能と態変の身体表現の更なる高みでのせめぎあいです。
 10月に予定している新作公演共々、限界突破で突き進んでいくつ
もりです。皆さまのご支援を今後ともよろしくお願いします。
 
 

 劇団態変
 Tel   06-6320-0344
 HP   http://www.asahi-net.or.jp/~tj2m-snjy/jtop.htm
 韓国語HP http://www.ne.jp/asahi/imaju/taihen/ 

態変公演情報は、下記の態変ホームページへ。ご注目下さい!
http://www.asahi-net.or.jp/~tj2m-snjy/

劇団態変・製作日記。
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劇団態変 Twitterを始めました。態変と一緒につぶやいてみませんか。
http://twitter.com/imaju_taihen

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編集後記
今年のさくらはすでに散り始めました。暖かいような、寒いような気
候が続いています。皆様のところではいかがでしょうか。

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編集/配信:イマージュ
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