異文化の交差点
「ケニア・ナイロビ-社会と子供たち

 

マトマイニ MATUMAINI

 

ケニアのNGO、Save the Children Centre(SCC、1984年設立)の活動のひとつが養護施設「マトマイニチルドレンホーム」の運営。1987年の開演以来16年間、ホームでは孤児やストリートチルドレンの自立援助活動として、農業・牧畜・織物などの職業プログラムや給食事業を行なっている。マトマイニとは、スワヒリ語で「希望」を意味する。

(SCCのロゴマーク)

 

ケニアのストリートチルドレン (SCC資料より) 

 

世界で22番目に貧しく、その22カ国野中で貧富の差がもっとも大きいケニア。ケニア政府は孤児、ストリートチルドレン、児童労働者など「非常に困難な状況に置かれている子供たち」(Children in extreme difficult circumstances) が50万人と公表していますが、実際はその2倍以上と推定されます。

極貧のスラムで女の子は6歳から8歳で性的虐待、レイプ、強制売春などの危険に身をさらされて生きています。14,5歳で子供を産むストリートガールもたくさんいます。その誰もが当然ながら不幸な運命を背負って生きています。Save the Children Centre(SCC)は、この「ストリートチルドレンがストリートチルドレンを生みだす」悪循環を断ちきり、まだ若い彼女たちが少しでも収入を得ることができると共に、母としての心得と自覚をもつための活動に取り組んでいます。

その一つとしてSCCが2002年4月に始めた母親学級での性教育や識字教室、同時に実施しているビーズ製のアクセサリー作りはストリートガール達の更生と再出発に大きな効果をもたらしています。背中に赤ん坊を負ぶいながら黙々と取り組むストリートガール達は、次第に貧しくもたくましいアフリカのママになっていきます。

【閉じる】