態変40周年企画の最初として、2012年2月に2ステージだけおこなった『一世一代福森慶之介 又、何処かで』を取り上げました。

 劇団旗揚げ以来の古参役者・福森慶之介は、末期癌がみつかり余命間もないことを告げられたときに、「福森ここにあり、というような、こういう役者もいた、と人々の記憶へ食い込むような、そういう演技をもう一回観せておきたい」という思いからこの作品に取り組み、それは、福森慶之介の身体表現の真価を存分に発揮するとともに、劇団態変のその後の舞台表現の幅に決定的な影響を与える大きな作品となりました。  そして、本作を演じ切った5週間後、奇しくも東日本大震災から1年後の3月11日に永眠しました。
 それから11年後の3月11日に、この上映をおこなうことといたしました。
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