作品構想
『ダ・キ・シ・メ・タイ!!』
今、地球上すべての人にいいたい言葉。
人間の持つ荘厳さと猥雑さ……
たとえば、愚かしさや哀しさ、可笑しさ
優しさを――あなたに。
昨年1年は、態変を含めたプロデュース機関であるイマージュの発足により、今までとは違った実験的試みができました。この2つの試み――大野一雄さんとの公演 『山が動く』と、態変の神髄である重度障害者のソロ公演 『霊舞地中花』の取組みは、私を去年1年、贅沢な気持ちで過ごさせてくれました。そして、態変の一連のこの公演から、私は何か態変の変わる兆しをうずうずと用意していたように思います。
この5月の一心寺シアターでの態変公演『ダ・キ・シ・メ・タイ!!』 は、 そんな去年1年の予兆の中で生まれました。このタイトルはすでに去年の12月に、私の頭から飛び出し世に出ていたのです。
態変は第1次期の83年『色は臭へど』という作品で幕を開け、障害者の鋭い毒づきで始まりました。そして、第2次期を89年に『銀河叛乱'89』で純粋にアートを追究する方向を打ち出し、今『ダ・キ・シ・メ・タイ!!』で第3次期に入ろうとしているように思います。
この作品は、荘厳にして猥雑なものを、人間の感情の中に見ようとする、今までの態変にはなかったシリアスな人間感情をモチーフにしたものです。といっても従来の身体性にこだわりながら視覚的に攻めたいという路線は変わりません。しかし『霊舞―地中花』から、役者の肉体をしっかり掘り下げる作業に入っています。 第1次期の感情と第2次期の身体性がここにきて、統合されつつあるのを感じます。生半可なことでは許さないし、許されないと気を引き締め臨むつもりです。
態変の更なる脱皮が始まっています。
『ダ・キ・シ・メ・タイ!!』生きることの全てに、響感と賛歌を持ってあなたに贈りたいと思います。
是非この始まりに触れ、受け取ってくださればありがたいです。
金満里



パンフレットの金滿里の文
なにかが変わるきざしを感じ始めたのが去年、コラボレーションとシンポジウムの企画 『そろそろ未来をつかみますか!?』の始まりであって、イマージュの門出でした。
人間の感情を支配しているのは、宇宙との不思議なバイブレーションではないか、という私の直観の旅はつづきます。人間の根源へのあくなき探求は、宇宙に生かされた存在としての神秘を追い求め、今、人間感情のエゴに行き当たっています。
未来は来るのか、人類はどこへ行くのか、命題は尽きません。 しかし、生きることを任されたものは生きなければならない、これだけははっきりしています。誰に何といわれようとも、生き様をさらして生きていかなければならない。この大いなる恥と猛々しさをもって、掴まえていかなければならないものがある。
その中にきっと、宇宙に生かされている答えがあるのかもしれません。
人間の持つ荘厳さも猥雑さも、大いなる包容と未来に向かって、ダ・キ・シ・メ・タイ!!