「もう一ぺん人間に」

(石牟礼道子『苦海浄土』第一部 第三章「ゆき女きき書」より)

石牟礼道子がまるで巫女のようにして、声なき水俣病患者の声をわが身におろし、浄瑠璃のごとくに語りだしたのが『苦海浄土』三部作です。そのなかでも、絶唱とも言うべき、劇症水俣病患者川上ゆき女の声をメタモルホールに放ちます
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