「あゝ全くたれがかしこくたれが賢くないかはわかりません」
(宮沢賢治『虔十公園林』)
宮沢賢治の童話のなかでも、「聖なる愚かもの」を描いた珠玉の作品です。主人公の虔十はきっと賢治でしょう。公園林を作り上げた虔十に宿った十力は、賢治が信じた神仏の力なのでしょう、虔十公園林とは、賢治がこの世に残した祈りの声なのでしょう。
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