人は何のために生き、何のために死ねるのか
勝利か死か
シリーズ「男は旅に出た」第一弾
志す理想だけを目指し、時には頑なほど純粋に、時には清濁併せ飲むしたたかさをもって前進する、命を賭した男の旅。ロマンを追い求め、そのために転々と地を渡ることを選ばざるをえなかった男たち。民のために全てを懸けて壮大な旅に出た男と、取り巻く人々の生の姿を描いていきます。
劇団態変は再び、南米の英雄を描きます
南米チリのミュージシャン、ビクトル・ハラの生涯を描いた前々作『ラ・パルティーダ
'06-出発』(2006年)。そのハラの作品に「EL
APARECIDO」(姿現す者)という曲があります。革命家チェ・ゲバラに捧げられたこの厳しく情熱的な曲に出会い、強いインスピレーションを受けて、金満里は同名のタイトルを冠した本作の創作に着手しました。
革命に生きた一人の男の旅の物語です
死後40年経つ現在も、憧れられ、輝きを増しつづける不思議な革命家チェ・ゲバラ。幼少の頃から喘息を患いながら、故郷アルゼンチンを離れ、異国キューバの革命を指揮、さらにコンゴ、ボリビアと民衆が革命を求める地へと、旅をしつづけました。
希有な存在の革命家チェ・ゲバラにとっての旅、生きること、そして死が意味することを、本作において探っていこうと思います。さらにその先に見えてくる、人の心が触れあうとは、そして本当に命を賭すとはどういうことかという問いを、観客の皆様と共に見つめることができれば幸いです。