表現する徹底非暴力の反戦通信31

 当初の政府発表では、今日の15日が陸上自衛隊が出発する日でした。

 それが明日の1月16日ということになり、これも正式発表はなされないまま、テレビニュースも世の中も沈黙のまま、何事もなかったのように振る舞って、明日の日に日本から自衛隊は抜き打ちに、イラクへ向けて行くのでしょう。

 もう明日からは、日本の何処でテロが起ころうと身内の誰が殺されようとも、日本国民は誰にも文句は言えない立場です。恐ろしい世の中になって来ています。

 しかも、このどさくさに紛れるかのように昨日、あの悪魔の石破が、勝手に又もや発表。日本として武器開発と輸出を、米国だけでなく他の欧州・ロシアともやっていくために、武器輸出に関する三原則の見直しをはかって行く必要が有る、と言い出している始末。

 絶対に!!! 今度こそ!!! (有事立法は通させてしまった。国民がボーッとしてる間に。) は、そんな馬鹿なことはさせてはならない。

 今朝の朝日の社説に、批判文が載っていた。要するに、イラクへ米国のお溢れ貰いに日本の自衛隊出すし、一つやってしまえば同じこと。毒を食らをば皿までも、の精神で、米国の武器商人としての片棒かつぎに日本も本格的に乗りだして、一部の資本家の利益あさりの為に、大多数の日本の民がだまされ国内外共に犠牲となり互いに敵とならされる為に、石破の右翼と小泉の自民党に運ばれていくの?そんな!アホな。

 私は今回の、有事立法成立に続くイラク自衛隊派兵の一連は、ホンの始まりであろうと考えます。

 今日という日が、何と大切な一日か、としみじみと思います。


 東京行動へ行く前後して、いろんな友人からメール返しが来ていて、いろんな角度からのこの問題への視点が見え、本人に了解の上、皆さんへもお伝えしたいと思います。

/ケニア◎菊本照子さん(ナイロビで孤児院運営)より'04.1.9(金)/

"今日、CNNを見てたら「自衛隊派遣」のニュースが流れてました。とても愚かなことを日本はしている、という印象しかないのに、日本では「アメリカの傘の下にいなくては安全が保証されない」という人もいて(身内に)、大変いらだったのを思い出しました。non combat troopなんて、どういう意味ですか。お金の無駄使いもはなはだしいですね。遠くにいて時々Japanのニュースが流れても、こんなニュースばかりで、恥ずかしい思いがします。(中抜き) 「意思表明としての人数として参加はやるべきだと考えます」との一文、同感です。"

 

/豊中◎福本卓道さん(尺八奏者)'04.1.12(月)/

"アクション111 大阪に参加してきました。組織動員以外で700人近くはすごいことだと思います。我が?仕事上の組合府立障害児学校教職員組合の旗を持った本部の執行委員が!びっくり共産党も市民のデモに!聞けばこの問題はいろんなこと抜きで大きい。自衛隊派遣に見られる軍国主義への回帰を阻止する戦いはほんと我らが、幅広い人と組んでいかねばという想いを強く持ちました。"

 '04.1.15(木)

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表現する徹底非暴力の反戦通信32

 1/17は阪神大震災の9年目という日でした。一瞬にして或はじわじわと、9年前のこの日に、阪神・淡路島の各地の人々が亡くなっていきました。私の身近では、昔の障害者運動時代の女の仲間を失いました。2日後ぐらいに、行方不明といわれていた彼女の遺体が、全壊したアパートの下から見つかったという知らせが回ってきました。

 そして一週間後ぐらいに、このメールの読者でもある金子郁容さんの「現地入りしたい」という求めに応じる形で、始めて彼女を亡くした仲間の障害者達が非難している、西宮の小学校の避難所へ訪ねに行きました。

 その時ぐらいから、私の中にはっきりと何かが芽吹いてきたのを、今になって認めることができます。

 それまで彼女と共にやっていた昔の運動からは、遠く離れたところにいて、どちらかといえば運動からの挫折感の方が強かった私にとって、劇団としての活動とは純粋に芸術だけである、というふうに運動とは距離を置こうとしていました。

 しかし天災という形であっても、彼女がその犠牲となり残された仲間達が避難する現場を訪れ、という現実を目の当りにして大きく変化したと思います。

 こういう緊急時は、戦争と同じではないか。それは、世の役に立たない障害者は社会の緊急時には、邪魔者扱いとなり攻撃の対象となるかならないかの、瀬戸際に立たされているのだ、ということ。一般の市民と言われる人達が、人間心理のエゴというものが露出する非常時にこそ、それまでの被差別や弱者と言われている側の闘いの真価が問われるのだということでした。

 人心の安定を図る為に、差別心を煽り優越感に浸ろうとする人間心理の弱さに、無策な国家権力はひたひたと付け入り利用するのは、常套手段ではないか。戦争の論理も常にそうで、都合の悪い者の一掃を行なう非人間的な行為としての、強制大量虐殺である。非常時というのは、天災でも人災でも、同じである。世の役に立つか、如何に収穫的であるかで、生きていていい人と他人の迷惑で生きない方がいい人が決められていく。

 その現場に訪れ、私は第二次世界大戦のアウシュビッツは、あっというまに出現する危機感を持った。今の世の中には関係ない、と思っていたことが半面の世界として実は直ぐに立ち上がってくる。それが私達の生きている現実なのだという、見えない部分にこそ、本当の現実は隠されているという実感でした。やはりあの体験はショックでした。

 あそこからです。

 そこから9年。あの時に感じた、戦争という人災の非常事態と天災は、全く同じ顔でやってくる、というのが今年の今回、16日の派兵と17日の阪神大震災の目眩しとして、阪神大震災を使われたのじゃないか、という気がする一方もあります。

 それよりも私としては、この9年前の地震で、死んで行かないとならなかった人達の無念さは、今この時代に生きている私達に対しての"自分達の分までしっかり生き抜くんや!"という思いとして託されているのが解ります。人災という戦争に手を貸し、又今後を考えるに、やる側になってしまう危険性大の今にして、ようやくはっきりと認めることができる思いです。

 1/17◎午後14:00〜大阪なんば三角公園へ行ってきました。人数は結果、雨と寒さのためか15人程度で少なく、始めはぜんぜんでリレートークには引っ張り出されるは、どうなるかとは思いましたが、それなりに元気のでる楽しいデモでした。

 さすが大阪。東京のデモでは、おっさんが二三人ほど、デモしてる人に毒づきにやって来ましたが、大阪はその反対で途中の人通りの多いところで観ていた人の群れの中から、大きな一人の人の声で「ガンバレよ」か何か、はっきりと声援というのが解る、激励の声が飛んできたのです。

 夜の6時からも中之島からのデモが、引き続きあり、国際共同呼び掛けの日だったようです。行った人から聞くと、500人ぐらいの人が集まり、盛況だったようです。

--'04.1.18(日) 

 

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表現する徹底非暴力の反戦通信33

 今日の朝日の朝刊、三面の政治風刺漫画に、小泉が石破に「すったもんだした割りに何事もなく行ってくれたね」と言いながら、飛行機を見送っている絵。

 どういう意味やネン! これからの方が、恐いのに決っているのに・・・

 非常に今後のこちら側の戦略の立て方次第では、今回のイラク派兵は日本のターニングポイントになり得る、大切な分岐線だと思います。

 それには先手必勝!! 次に敵が出て来る前の、こちら側の対策を必死に真剣に叡知を掻き集めるべく、以下に掲載するのは、その一つの答えです。真剣に方策として、捉えてください。

'04.1.18(日)


(以下転載。転送OK.)

その日に備えよう

イラクへの自衛隊派遣の安全性に関して小泉首相は「殺すかもしれない、殺されるかもしれない」という答弁をしていました。そのような危険を覚悟の上でそれでも部下を派遣すると決定した最高司令官である小泉純一郎が、あろうことか、「初詣」と称して靖国神社に参拝しました。(僕の理解では、靖国神社とは、「国に殉じて戦死して、神となる」というファナティックなイデオロギーの発信源として、戦死の奨励を担ってきた場所です。)部下を危険な任務に就かせる司令官が、戦死を美化する場所に敢えて参拝する、こういう種類の無神経への弾劾は、またひとつの問題として置いておきます。

 僕の杞憂であればよいのですが、小泉純一郎を首魁としたイラク派「兵」(重武装した自衛官は、外国人の眼から見たら「兵」以外の何者でもない、という論拠で以下、派兵と記述します)強行派は、最初から戦死者が出ることを想定し、むしろ積極的に予定の中に組み込んでいるのではないかという疑いが生じます。

 誰にも死んで欲しくない。それは、アメリカの兵隊さんにも自爆攻撃のレジスタンスにも巻き添えの市民にも、という意味ももちろんあるけど、僕が強く思うのは、絶対に「戦後初の戦死者(派兵による)」を出してしまってはならない、ということです。

 万が一、そういう事態が起こってしまった時には、きっと、威圧的に声の大きな人達が絶叫して歩くに違いありません、「彼の死を無駄にするな! 絶対に撤退は許さない! 戦死者が出たら次の兵を行かせろ! 日本人は最後の一人まで、屈服するな!」などと。

 僕は、自分の心の中の蚤の心臓ほどの大きさの勇気に呼び掛けています。その時だけは腹を据えて「違う!」と叫ぼう。「行かせたことが間違いだった」と。「即時、全員撤退すべし」と。奴らはきっと詰め寄ってくるだろう。「彼の死を無駄死にだったと言うのか、死者を冒涜するのか」と、殴りかかってくるかもしれない、ひょっとすると刺されるかも。

 絶対にあって欲しくないことだけど、万が一、イラク派兵で戦死者が出てしまったときの事を考えて、その日に備えよう。そんなことを考えることじたいが不謹慎だという思いも無くはないが、派遣の責任者の靖国参拝と比べれば、人の道に反する度合いは低いでしょう。あってはならないことだが、イラクでの戦死者のお葬式をしなくてはならなくなってしまった時には、それは、個人としての死者を悼む場としてだけの意味にはとどまり得ないだろうと予測します。それを「憲法第九条の葬式」にさせてしまうか「小泉政権の葬式」にするのか、焦点はそこにあります。万が一の戦死者のその死を「大義」や「国益」で意味付けさせてはならない。その時はきっぱりと言おう、「小泉が殺した」と。自民党・公明党の一人一人の議員に語りかけよう。あなたは一人の政治家としてイラクでの戦死に責任を取れるのか? それは、小泉のおかした誤りであり、誤りは直ちにただそうではありませんか! と。

 決してあってはならないことだけど、万が一そういうことがおこってしまったその時に、そこでただおろおろしていては、後戻りのできない道へこの国が進んでしまいます。だから、その日のために備えよう。しっかりと腹を据えよう。

 しかし、本当は、派兵を中止、撤回させることができたら一番良い。そのために、あきらめずに、何でもよい、何かやれることをやっていきましょう。だけど、万が一のその日のために腹を据えることをおこたらず!!

大阪市大医学部4回生M・S

 

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表現する徹底非暴力の反戦通信34

 今日の朝日の朝刊に17・18日で行なった電話での世論調査によると、自衛隊派兵と内閣の支持率が、のき並それぞれ40%と43%の増だそうです。

 やったもん勝ちですか?

 実行してしまえば、肯定しないと惨めになるだけ、は非力と思わされているお代かん様の大衆心理の常ですから・・・

 でも、「死傷が出た場合は撤退」は54%と、「派遣は続けるべきだ」の35%を大きく上回っているそうです。しかしこれも、いざなんかあったときに、「アカンやろ、早よ帰せ。」の声になるのか?

 それまでに-この派兵は間違っている!!のキャンペーン-をとにかく一生懸命になりふり構わず、やりたい方法は何でも、未来への希望として一人でも多くの人へ、デモへの参加も増やし、方法論として有効なものは一緒に直ぐに反応する姿勢で、皆で補い合って、情報交換を・行動を・各地で討論を、展開していくことを今すぐにでもやっていきましょう。

 下の文章は、この通信の読者の、沖縄の知念ウシさんからのメールです。

--'04.1.19(月)


知念ウシ

 転送されてきた下記の歌詞のなかの「君」に、私などは「でもそれは『圧倒的多数の日本人(ヤマトンチュ)のことでしょ」と反論したくなるけど、「国民」となると、ウチナーンチュも入るし、このまま日米両軍の基地が押し付けられ続けると、私たちは私たちの子どもにそれを押し付けることになる。

徴兵された私たちの子どもは異国の地で殺されるだけではなく、人を殺す。

あなたは自分の子が人を殺すことに耐えられますか。殺されるのに耐えられますか。

ウチナーンチュは加害者にも被害者にもなる。私たちが生きのびるにはどうしたらいいのでしょうか。

 

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THE NEWS

 15年ぐらい前から活動しているロックバンド。 政治的な曲が多いのでメジャーデビューは...

 フジテレビで放映していた「イカすバンド天国」からの2度の出演依頼を断り、3度目で嫌々出演。番組から大賞をとりメジャー移籍になるところを「会社から歌詞を変えろと言われるのが嫌」を理由にインディーズにとどまります。原水爆禁止世界大会や沖縄像の檻前(読谷の象のオリのことだと思われるー知念注)、のイベなどでもライブしてました(12年くらい前)このところはずっと 活動休止ということで 大晦日のニューイヤーロックフェスでみかけるぐらいだった。以下は先日のニューイヤーロックフェスで歌っていた歌です。最高!『もっと自由に!』 という曲は毎年歌詞を変えて歌ってます

 

 ★もっと自由に!★2004年★THE NEWS

  やっちゃえ! もっと自由に!
  やっちゃえ! もっと自由を!

  ついにやっちまった 武器を持って海を渡る自衛隊
  何が何と言おうと これは軍隊だ
  どこをどうとっても これは軍隊だ
  でも これがみんなが求めたものなんでしょ?
  国民の選択ってやつでしょ?
  そう 君の選択でしょ!!

  OK OK 次は徴兵だ!
  無知で傲慢な若者ってやつは 選挙にも行かない
  ロックバンドなんてやっちゃって カッコつけてる

  だって政治なんて関係ねぇよ
  オレはパンキーでファンキーでトリッキーでアナーキーな
  モンスターだから とか言っちゃって 
  資本家の手の中で踊る
  カラッポな心を満たすため 戦争でも行くー!

  OK OK 君の子どもを戦場に送ろう!
  無知で傲慢な若者ってやつは 選挙にも行かずに ただただ遊ぶ
  はやりに流されて イケてるとかイケてないとか言っちゃって
  カラッポの自分を肯定する!

  君は時間をムダにする ただの怠け者
  賢明な権力者は 着実に罠を仕掛ける
  そしていつしか徴兵された 
  君たちのカワイイカワイイ子ども達は
  異国の地で殺されてゆく

  犠牲になるのは 子ども達
  犠牲になるのは 次の世代
  それは君の無責任の結果
  誰でもない 君のせい!

  やっちゃえ! もっと自由に! 愛に力を!
  やっちゃえ! もっと自由を! 自由を我らに!

  希望なんて見えない 青空が全く見えない
  いったいどうなる?
  この気が遠くなるような 
  自由への戦い!!

 

THE NEWS

http://www.asahi-net.or.jp/~BH9M-KMR/news/newspaper/news00-00.htm

 

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表現する徹底非暴力の反戦通信35

 '04年1月19日は、第二次世界大戦以来、日本が始めて外国の地へ自衛隊という名の軍隊を上陸させた日となりました。英国では、そういう言葉で衛星中継でその模様は英国内に流されていて、自国の日本よりもしっかりと報道していました。

 19日から、国会が開かれています。普段見ない私ですが、今回はしっかりと各党がなにを質問し小泉がなにを答えるか。時間があれば見ないと、と思っています。

 初日の19日は、面白かったです。衆議委員の日で、この前に終わったところの新議委員達です。民主党の管は見れなかって、二番手だったかの義委員の質問に対でしたが、追及の調子は良く。それに返す、小泉答弁は、全く答える気が無し、返答にもなってないというケツのまくり方で、しかもニタニタ笑いを浮かべるという馬鹿さ加減。

 国会そのものを愚弄した態度で、開催する意味がなしで即刻解散か?

といった物凄い横柄な態度には、さすがに義委員達も怒りまくりで、再質問にでたもののまた、小泉は居直り通し、無理やりの閉会宣言というのには驚きました。結局、閉会事態の起立採決となった、というめちゃくちゃさ。

 しかしこれが皮肉にも、数として自民・公明が起立しているのでしょうが、ビジュアルとてはっきりと、半数にようやくとどくという、与党の以前とは違うショボさが露呈するといった具合で。自民・公明の今の体制での与党はもう駄目で崩れるな、といった感想を持ちました。

 しかしそれでも民主を今度は抱き込もうと、米国の肝いり自民は、生き残りのために必死になりやるんでしょうか。

 そして今日の国会では、民主の小川とかいう義委員が質問にでていたのですが、馬鹿小泉が意気揚々と質問以外のことまで演説しだして、はっきりと19日に抱いた私の不安が蘇って、隙を与えたのには自民よりの民主なのか? といった具合で、小泉の調子乗り過ぎでした。

 皆さん腹立っても、国会終わるまで監視の意味もあり、見ましょう。

04.01.23(金)

 

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